暗号資産(仮想通貨)を始めるとき、最初のハードルになりやすいのが「取引所選び」です。国内で候補に挙がりやすいのがCoincheckとbitbank。どちらも有名ですが、向いている使い方が少し異なります。
この記事では、Web3資産ナビの読者(少額から慎重に始めたい初心者)を想定し、手数料・スプレッド、取扱銘柄、アプリの使いやすさ、入出金、セキュリティを軸に比較します。結論としては、まずCoincheckでスタートし、取引に慣れて回数や金額が増えてきたらbitbankを追加という段階的な使い分けが、比較的失敗しにくい選択肢です。
- 結論:初心者におすすめは「Coincheckから→bitbank追加」
- 比較早見表(初心者が気にするポイント)
- 取引コストの違い:初心者が見落としやすい「スプレッド」
- 取扱銘柄:選択肢の広さはbitbank、始めやすさはCoincheck
- アプリと操作性:迷わず始めるならCoincheck、取引を詰めるならbitbank
- 入金・出金:少額運用は「出金最低額」と「出金手数料」を要確認
- セキュリティ:両社とも対策は進むが、利用者側の設定が最重要
- 初心者向け:失敗しにくい使い分け手順(ステップ式)
- ケース別おすすめ:あなたはどっち向き?
- 初心者がやりがちな失敗と回避策
- FAQ(よくある質問)
- まとめ:迷ったら「Coincheckで始めて、bitbankで本格化」
結論:初心者におすすめは「Coincheckから→bitbank追加」
最初の1社を選ぶなら、操作が直感的で迷いにくいCoincheckが有利です。一方で、売買を繰り返すほど「コスト(スプレッドや手数料)」と「板取引の使いやすさ」が効いてくるため、慣れてきたらbitbankを併用すると合理的です。
- Coincheckが向く人:アプリで迷わず始めたい/少額で買って保有したい/まず口座開設を完了させたい
- bitbankが向く人:板取引でコストを意識したい/取扱銘柄を増やしたい/価格を見ながら注文したい
比較早見表(初心者が気にするポイント)

条件や数値は変更される可能性があるため、最終的には各社の公式サイトの最新情報も確認してください。ここでは初心者がつまずきやすい項目に絞って整理します。
- 取扱銘柄数(現物):Coincheck 約34銘柄/bitbank 約44銘柄
- 取引コストの考え方:Coincheckは販売所のスプレッドに注意/bitbankは板取引でMaker -0.02%・Taker 0.12%(条件により変動する場合があります)
- アプリ:Coincheckはシンプル/bitbankは情報量が多く板取引が充実
- 日本円出金手数料:Coincheck 407円/bitbank 550円(3万円未満)・770円(3万円以上)
- 最低購入額:Coincheck 500円/bitbank 1円
- 出金最低額:Coincheck 1円/bitbank 1,000円(少額運用では要注意)
取引コストの違い:初心者が見落としやすい「スプレッド」
取引コストは「手数料が無料かどうか」だけで判断すると、想定より不利になることがあります。特に初心者が最初に使いがちな販売所では、表示上の手数料が無料でも、買値と売値の差(スプレッド)が実質的なコストになります。
Coincheck:販売所は簡単だが、頻繁な売買だとコストが増えやすい
Coincheckはアプリが分かりやすく、少額で購入しやすい反面、販売所での売買を繰り返すとスプレッドの影響を受けやすくなります。長期保有(いわゆる積立やガチホ)中心なら、操作の簡単さがメリットになりやすいでしょう。
- 向く使い方:少額購入→保有、積立、まずは暗号資産に慣れる
- 注意点:短期売買を販売所で繰り返すと、スプレッドが積み上がりやすい
bitbank:板取引でコスト管理しやすい(ただし操作は一段むずかしい)
bitbankは板取引が強みで、Maker/Takerの手数料体系が明確です。注文方法(指値・成行)や板の見方に慣れる必要はありますが、売買回数が増えるほど「コストを把握しながら取引できる」メリットが出やすくなります。
- 向く使い方:板を見て指値で買う、売買回数が多い、コストを意識したい
- 注意点:情報量が多く、初心者は最初に迷いやすい
簡易シミュレーション:少額でも「回数」が増えると差が出る
スプレッドは相場状況で変動するため、ここでは断定的な数値は置かずに「考え方」を示します。目安として、同じ金額でも売買回数が増えるほど、スプレッドや手数料の影響が大きくなりやすいと理解してください。
- 月1回の購入→長期保有:操作性重視でCoincheckが合いやすい
- 週1回以上の売買:板取引中心のbitbankを検討するとコスト管理しやすい
- 指値を使えるようになる:bitbankの強みが出やすい
取扱銘柄:選択肢の広さはbitbank、始めやすさはCoincheck

現物取引の取扱銘柄数は、bitbankが多め、Coincheckは主要どころを中心に安定、という傾向があります。初心者はまずビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、情報が多い銘柄から始めると判断がしやすくなります。
- Coincheck(約34銘柄):主要銘柄中心で迷いにくい
- bitbank(約44銘柄):選択肢が広く、慣れてからの拡張に向く
銘柄数が多いほど良いとは限りません。初心者が最初にやりがちなのは「よく分からない銘柄を雰囲気で買う」ことです。まずは買う理由を説明できる銘柄に絞るほうが、結果的に管理しやすくなります。
アプリと操作性:迷わず始めるならCoincheck、取引を詰めるならbitbank
Coincheck:直感的で、最初の一歩が軽い
Coincheckは国内でもアプリ利用者が多く、初心者が「どこを押せばいいか分からない」状態になりにくい設計が強みです。少額購入や保有を目的にするなら、体験としてのストレスが少ないのは大きなメリットです。
- メリット:画面がシンプル、初心者が迷いにくい
- 注意点:取引所機能が限定的に感じる場面がある
bitbank:板取引が充実、ただし最初は情報量が多い
bitbankは板やチャート、注文周りの情報が豊富で、慣れるほど使いやすくなります。一方で、初心者が最初に触ると「どの注文が自分に合うか」が分からず、成行で飛びついてしまうことがあります。最初は小さな金額で指値注文の練習をするのがおすすめです。
- メリット:板取引に強い、注文の自由度が高い
- 注意点:慣れるまで操作が難しく感じる
入金・出金:少額運用は「出金最低額」と「出金手数料」を要確認

初心者は「買う」ことに意識が向きがちですが、実際には出金条件で困るケースもあります。特に少額運用では、出金手数料が相対的に重く感じられます。
日本円の出金手数料
- Coincheck:407円
- bitbank:550円(3万円未満)/770円(3万円以上)
頻繁に出金すると、そのたびに固定費がかかります。初心者は「出金は月1回まで」など、ルールを決めると管理しやすいです。
出金最低額(少額運用の落とし穴)
- Coincheck:1円
- bitbank:1,000円
例えば「少しだけ現金化したい」と思ったとき、出金最低額の条件で希望通りに動かせないことがあります。少額で試したい段階では、こうした条件がストレスになる場合もあるため、事前に把握しておきましょう。
最低購入額:bitbankは1円から、Coincheckは500円から
- Coincheck:500円から購入可能
- bitbank:1円から購入可能
「本当に少しだけ試したい」ならbitbankの最低購入額は魅力です。ただし、少額すぎると出金手数料の比率が大きくなりやすいので、購入額だけでなく、出口(出金)まで含めた設計が大切です。
セキュリティ:両社とも対策は進むが、利用者側の設定が最重要
セキュリティは「取引所が強いか弱いか」だけでなく、利用者側の設定で差が出ます。過去のハッキング事例が業界全体の教訓になっていることもあり、各社とも対策は強化されてきました。ただし、個別の安全性を断定するのではなく、初心者が今すぐできる基本を徹底するのが現実的です。
初心者向けセキュリティチェックリスト
- 二段階認証(2FA)を有効化(SMSより認証アプリが選べるなら検討)
- パスワードを使い回さない(長く、推測されにくいもの)
- 出金先の登録・変更時は特に慎重(通知メールを必ず確認)
- ログイン通知・セキュリティ通知をON
- 大きな金額を長期保有するなら保管方法も分散(取引所に置きっぱなしにしない選択肢も検討)
初心者向け:失敗しにくい使い分け手順(ステップ式)
「どっちか1社に決めきれない」という場合は、役割で分けるとシンプルです。以下は初心者がつまずきにくい流れです。
ステップ1:Coincheckで口座開設→少額で購入体験
- 目的:まずは入金・購入・保有の一連の流れに慣れる
- 金額目安:生活費に影響しない範囲(例:数千円〜)
- コツ:最初は銘柄を増やさず、BTC/ETHなどに絞る
ステップ2:売買回数が増えたらbitbankを追加(板取引に移行)
- 目的:板取引でコストと注文精度を上げる
- コツ:まずは指値注文を少額で練習し、成行の使いどころを理解する
- 注意:情報量が多いので、最初は見る画面を固定する(板・チャート・注文)
ステップ3:自分の運用ルールを固定する(迷いを減らす)
- 購入頻度:月1回/週1回など
- 利確・損切り:条件を数値で決める(例:±◯%)
- 出金頻度:固定手数料を意識して回数を絞る
- 記録:購入理由・金額・日付をメモ(税金計算の助けにもなる)
ケース別おすすめ:あなたはどっち向き?
ケースA:とにかく簡単に始めたい(最初の1社)
このケースはCoincheckが向きます。最初に必要なのは「継続できること」です。操作が難しいと、学習コストが高くなり、途中でやめてしまいがちです。
- おすすめ:Coincheck
- 補足:慣れたらbitbankで板取引を追加
ケースB:少額でも板取引で練習したい
最初から板取引を触ってみたいならbitbankが候補になります。最低購入額が小さい点も試しやすさにつながります。ただし、最初は「指値だけ使う」などルールを決めると、想定外の約定を減らしやすくなります。
- おすすめ:bitbank
- 補足:迷うならCoincheckで購入体験→bitbankで練習でもOK
ケースC:買って保有が中心、たまに売る程度
売買回数が少ないなら、操作の簡単さが勝ちやすいです。出金条件も含めて、ストレスの少ない運用を優先しましょう。
- おすすめ:Coincheck
- 注意:販売所で頻繁に売買しない(スプレッドに注意)
ケースD:取扱銘柄を増やして分散したい
銘柄数の多さはbitbankが有利です。ただし、分散は「銘柄を増やすこと」より「買う理由があること」が先です。まずは主要銘柄で土台を作り、次に広げる順番が無理のない進め方です。
- おすすめ:bitbank(追加口座として特に相性が良い)
初心者がやりがちな失敗と回避策
失敗1:販売所で短期売買を繰り返す
簡単に買える反面、スプレッドが積み上がりやすくなります。短期売買をしたいなら、板取引の利用を検討しましょう。
- 回避策:売買回数が増えるならbitbankの板取引を使う/Coincheckでも取引所機能が使える範囲を確認する
失敗2:出金手数料・最低出金額を見ずに少額で始める
少額運用ほど固定手数料の影響が大きく、思ったより手元に戻らないことがあります。
- 回避策:出金はまとめる/出金条件を最初に確認する
失敗3:相場が動いたときに成行で飛びつく
特に板取引に慣れていないと、成行注文で想定より不利な価格で約定する可能性があります(状況によります)。
- 回避策:最初は指値中心/注文前に「いくらで買う(売る)か」を決める
失敗4:セキュリティ設定を後回しにする
口座開設直後は気が緩みがちですが、最初に設定しておくのが効果的です。
- 回避策:二段階認証、通知設定、パスワード管理を初日に完了
FAQ(よくある質問)
Q1. 初心者はCoincheckとbitbank、結局どっちを選べばいい?
最初の1社なら、操作が分かりやすいCoincheckが選びやすいでしょう。売買回数が増えて「板取引でコストを管理したい」と感じたら、bitbankを追加する流れが比較的スムーズです。
Q2. 手数料が無料なら、Coincheckの販売所で十分ですか?
販売所は手数料表示が無料でも、買値と売値の差(スプレッド)が実質コストになります。長期保有中心なら許容しやすい一方、頻繁に売買するなら板取引の利用を検討したほうがよい場合があります。
Q3. bitbankは初心者には難しいですか?
板取引は最初に覚えることが増えるため、難しく感じる人はいます。ただし「少額」「指値中心」「見る画面を固定」といったルールを作れば、初心者でも段階的に慣れていけます。
Q4. 少額で始めるなら最低購入額が小さいbitbankが有利?
購入だけを見るとbitbankは1円から可能で試しやすいです。一方で、少額運用では出金条件(最低出金額や出金手数料)も体験に影響します。最終的には「買う→保有→必要なら出金」まで含めて選ぶのがおすすめです。
Q5. セキュリティ面はどちらが安全ですか?
安全性は一概に断定できません。どちらを使う場合でも、二段階認証の有効化、パスワードの使い回し禁止、通知設定など、利用者側の基本対策が重要です。
まとめ:迷ったら「Coincheckで始めて、bitbankで本格化」
Coincheckは初心者が最初につまずきにくい設計で、少額購入や保有に向きます。bitbankは板取引に強く、売買回数が増えるほどコスト管理のメリットが出やすい取引所です。
- 最初の一歩:Coincheckで少額購入・保有に慣れる
- 次の段階:bitbankで板取引を覚えてコストを意識する
- 共通の基本:二段階認証などセキュリティ設定を最優先
自分の目的(保有中心か、売買中心か)をはっきりさせると、取引所選びは整理しやすくなります。まずは無理のない金額で、続けやすい環境を整えていきましょう。
